工事中の借入は利息だけだったので、家賃が入り始めると現金が残った。しかし、据置期間が終わって元本返済が始まると、毎月の余裕が大きく変わる場合があります。最初の支払額だけで計画せず、元本返済が始まる月まで確かめましょう。
据置は、元本を返さなくてよい贈与ではありません。元本返済を後に置く条件です。利息の支払い、据置の範囲、返済期間に含むかは、実際の契約と返済予定表で確認します。
据置期限と最初の元本返済日を並べる
金融機関の資料では、据置期限、元本返済が始まる日、毎回の返済額などを別に確認します。借入日から一年たった月と思い込まず、約定日を読みます。金利の変更や返済方法も支払額へ影響します。
| 確認する欄 | 知りたいこと |
|---|---|
| 据置の対象 | 元本か、別の条件もあるか |
| 利息 | 支払開始、計算方法、支払頻度 |
| 元本返済開始日 | 最初に元本も引き落とされる日 |
| 期間と返済方法 | 据置を含むか、終了後の回数はいくつか |
必要な情報が手元の表にない場合は、金融機関へ確認します。工事が遅れても、自動的に据置が延びるとは考えません。
仮定の一件で支払額の差を見る
説明用に、借入300万円、年利3%、返済期間五年に一年の元本据置を含み、残る四年・48回を元金均等で返すと仮定します。利息は残元本×年利÷12の月割り計算、手数料なしとします。実際の融資条件や現在の金利の提示ではありません。
据置中の一か月の利息は、300万円×3%÷12=7,500円です。据置後の毎月元本は300万円÷48=6万2,500円。最初の元本返済月の支払いは、利息7,500円を合わせて7万円となります。その後は残元本が減るので、この仮定では利息部分も減ります。
家賃収入があっても収支が逆転する
月の家賃収入6万円、運営支出1万5,000円を仮定すると、返済前の現金は4万5,000円です。据置中は利息後に3万7,500円残りますが、元本返済開始月は4万5,000円−7万円=2万5,000円の不足になります。所得税等や大型工事は含んでいません。
据置中に残った額を、その後も毎月使える利益だと考えないことが重要です。元金均等の返済額は変わるので、7万円を機械的に十二倍したものを正確な年間返済額とせず、実際の各月の予定を並べます。
終了前に資金表を更新する
元本返済が始まる月の前後で、家賃入金、運営支出、税金、保険、設備工事を日付順に並べます。借入返済は税務上の経費と同じではないため、帳簿の利益だけでなく、口座から出る現金で確認します。
不足が見える場合は、手元資金、工事計画、返済条件を早めに見直します。条件変更や借換えが必ず通る前提にせず、金融機関へ現在の資料を示して相談します。家賃を上げれば解決する、と未確定の増収だけを置くことも避けましょう。
まず返済予定表の「元本返済が始まる一か月」に印を付け、その月の家賃と支出を横に書いてください。据置中の余裕と、その後に続けられる収支を分けて把握することが、資金を残す準備になります。
