家賃6万円のはずなのに、12万円が入っていた。二か月分の前払いなのか、同じ月を二度払ったのかで、記録の仕方が変わります。金額だけで判断せず、支払人と対象月を確認しましょう。
多い入金は安心材料に見えますが、返すべきお金かもしれません。確認が済むまで自由な収益として使わず、家賃台帳に調整待ちの欄を作ります。
予定入金と実際の入金を並べる
入金日、振込名義、金額、物件、予定していた家賃を照合します。同じ氏名の別契約や、家族・法人名義の支払いもあるため、分からない入金を近い金額の物件へ機械的に当てはめないようにします。
| 確認すること | 資料・連絡 |
|---|---|
| 支払人 | 登録済みの本人窓口で確認 |
| 対象月 | 何月分のどの費用か |
| 重複 | 本人、管理会社、保証会社の入金を照合 |
| 対応希望 | 返金か、合意した別の処理か |
| 銀行手続 | 組戻しの依頼が出ていないか |
見知らぬ相手から「誤振込したので別口座へ返して」と連絡が来た場合は、その連絡だけで送金しません。取引銀行へ相談し、正式な手続と実際の入金を確認します。
前払いと重複を分けて記録する
説明用に、月6万円を二回受け取った例を考えます。二回目も同じ月の誤払いと確認できたなら、その月の家賃を12万円に増やした記録にはしません。受け取るべき6万円と、返金等の調整対象6万円を分けます。
翌月分に充てたいという希望がある場合も、大家だけで決めず、対象月と金額を合意して残します。管理会社や保証会社が関わる場合は、その処理との整合も確認します。前払い分の会計・税務処理は、家賃の計上時期も含め、採用している方法を税理士へ確認してください。
組戻しと直接返金を同時に進めない
銀行には、振込先を間違えたとき等に受取人へ返金を依頼する組戻しの手続があります。手続や費用は銀行と状況によって確認が必要です。入居者が既に銀行へ依頼しているのに、大家が別に返金すると、二重の処理になるおそれがあります。
直接返金する場合も、金額、手数料の扱い、相手口座、実行日を確認します。返金先の変更連絡は既知の窓口で照会し、送金後は控えを残します。組戻し中なら取引銀行と調整してから動きましょう。
翌月の請求までつなげて閉じる
返金したら、元の入金を消して見えなくするのではなく、入金と返金を同じ案件番号で結びます。合意して翌月へ充てたなら、翌月の請求や口座振替が通常どおり出ないか確認します。台帳だけ直って収納側の案内が変わらないと、また重複が起こります。
確認できない入金が続く場合は、取引銀行と管理会社へ相談し、未確認の理由を残します。相手が誰か不明なまま、返す先を推測したり、他の滞納へ充てたりしません。
まず家賃台帳に「調整待ち」「対応方法」「完了日」の三欄を加えてください。入金が多かったときほど、家賃と返すお金を分けて確認できる仕組みが役立ちます。
