十二月末に未払いだった家賃が、一月に入ってきた。これを一月の家賃収入としてもう一度計上すると、前年に計上した金額と重複することがあります。対象月、契約上の支払日、実際の入金日を分けて記録しましょう。
通帳だけで帳簿を作ると、入金のない家賃が見えません。一方、家賃表だけを見ていると、翌年に回収できた分を消し忘れることがあります。年末と翌年の記録を一続きにすることが大切です。
収入の計上時期は契約内容を確認する
国税庁は、不動産所得の家賃等について、契約や慣習で支払日が決まっている場合、原則としてその支払日を収入計上時期と案内しています。実際に入金された日や、何月分と呼んでいるかだけで決めるわけではありません。
例えば翌年一月分の家賃を十二月末に払う契約なら、原則的な取扱いでは十二月の支払日を確認します。特例や継続して採用している処理がある場合は、自己判断で切り替えず税理士へ確認してください。
年末一覧は三つの日付で作る
| 項目 | 記録例 |
|---|---|
| 対象月 | 翌年一月分 |
| 契約上の支払日 | 十二月二十五日 |
| 実際の入金日 | 翌年一月十日 |
| 金額と入金者 | 6万円、入居者本人等 |
例の日付と金額は説明用の仮定です。十二月の支払日に6万円を収入計上し未収としていたなら、翌年の6万円はその未収分の回収として照合します。新たな家賃収入6万円を重ねる処理にはしません。
一部入金と複数月の入金を分解する
未収6万円に対し年末までに2万円、翌年に4万円が入ったなら、年末残高は4万円です。翌年の入金でその残高を消します。一回の入金が複数月分に対応する場合は、どの月へ充当したかを確認して記録します。
入金額から管理料が差し引かれている場合も、差引後の金額だけで未収額を判断しません。管理会社の明細で、家賃総額、控除費用、送金額を照合します。保証会社の代位弁済がある場合は、誰から何月分を受け取ったかも残します。
回収できない見込みと、未収の記録は別
長く払われていないからといって、年末に未収家賃を勝手に削除しないようにします。貸倒れ等の税務上の処理には条件があるため、督促履歴や合意、手続の資料をそろえて相談します。入金が遅れたことだけで、最初から収入がなかった扱いにしないことです。
また、翌年に契約の変更や減免があった場合は、その内容と日付を残し、前年の記録へどう影響するか確認します。修正の理由が分かるように、元の記録を消さず履歴を保管しましょう。
まず十二月末時点の未収一覧を保存し、翌年の入金ごとに対応する行へ日付を入れてください。年末残高、翌年回収、未回収残高の三つがつながれば、通帳と申告資料を落ち着いて照合できます。
