借主から領収証や請求書を求められたら、まず対象月、宛名、費目、必要な目的を確認します。家賃の証明書類を作ることと、インボイス発行事業者へ登録することは別です。実際の契約と入金に合う内容で対応しましょう。

請求する書類か、受け取った書類かを分ける

請求書は支払いを求める内容、領収証は受領した内容を示します。未入金なのに領収済みと記載したり、同じ期間を二重に請求したりしないよう、管理報告や通帳で確認します。

借主が勤務先へ提出する場合も、会社の希望どおりに実際と違う名義や用途へ書き換えることはしません。契約者、支払者、書類の宛名が違う希望があるときは、その関係と必要な記載を確認します。

基本の項目を毎回そろえる

項目確認すること
宛名契約と依頼内容に合う相手
対象物件、対象月、家賃等の費目
金額内訳、税区分、合計
日付発行日と受領日等の関係
発行者大家または権限ある管理会社

再発行なら、元の書類との関係を確認できるように管理番号等を残します。住所や口座番号などは必要な範囲を記載し、他の入居者の情報が入った一覧をそのまま送らないようにします。

居住用家賃は原則非課税

国税庁は、所定の条件を満たす住宅の貸付けを消費税の非課税としています。居住用家賃へ一律に10%を足したり、税額を逆算して書いたりしないようにします。短期間の貸付けや宿泊等、非課税の住宅貸付けから除かれるものもあるため、実態を確認します。

法人が借りる社宅でも、契約の用途等を見ます。法人宛ての請求書だから必ず課税、という判断ではありません。居住用か事業用かが混ざる場合は、契約や使用状況を示して税理士等へ相談します。

駐車場等は家賃と別に確認する

住宅に付く駐車場でも、割当てや料金の収受方法などで扱いが変わります。国税庁は、家賃とは別に使用料を受け取らない等の条件を示しています。「戸建てと同じ敷地だから全部非課税」と決めず、別料金の設備やサービスも費目ごとに整理します。

書類では、家賃、駐車場、敷金等をまとめて曖昧な総額にせず、契約に沿って区分します。課税・非課税等を正しく確認したうえで、必要な税率や税額の記載を整えます。

インボイス登録をその場で約束しない

国税庁は、インボイスを交付するには登録が必要で、登録を受けると課税事業者として消費税の申告が必要になると案内しています。借主から番号を求められたという理由だけで、登録の影響を確認せず手続を進めないようにします。

非課税の居住用家賃について、登録すれば家賃そのものが課税へ変わるということでもありません。相手が必要としているのが通常の請求書なのか、課税取引についての適格請求書なのかを確認し、自分の取引全体と合わせて専門家へ相談します。

発行した控えと入金記録を結び付ける

発行日、対象月、送付先、書類番号を記録します。管理会社が発行する場合は、大家側で重複発行しないよう窓口をそろえます。紙か電子かによる保存や印紙税等の確認事項も、書類の内容と方法に応じて確認してください。

まず依頼を受けた一件について、対象月と入金、費目の税区分を照合しましょう。急いで雛形へ金額を入れるより、正しい事実を一枚にまとめることが出発点です。