融資の説明で元金均等と元利均等を聞いても、名前が似ていて混乱することがあります。毎月の返済額だけを見て選ぶ前に、何が同じになる方式なのかを整理しましょう。
元金均等は返す元本、元利均等は元本と利息の合計を一定にするのが基本です。実際の変動金利や端数等の扱いは契約によるため、金融機関の返済予定表で確認します。
元本と利息を二行に分ける
借入元本は借りたお金そのもので、利息はその利用に伴う負担です。毎月の返済は、この二つの合計として確認します。どちらの方式でも元本返済があるので、家賃から利息だけを引いた金額が自由な現金になるわけではありません。
税務上の利益と、元本を含む返済後の現金も別です。方式を比べる表では、毎月支払う合計と元本残高を先に並べ、会計上の処理は別に整理します。
小さな仮例で初回を比べる
説明用に借入百二十万円、固定年利六%、十二回の毎月払い、毎月利率〇・五%、据置・手数料なしとします。利息は各回直前の元本残高へ掛ける単純なモデルです。実際の商品金利や融資の推奨条件ではありません。
| 方式 | 初回の元本 | 初回利息 | 初回支払合計 |
|---|---|---|---|
| 元金均等 | 十万円 | 六千円 | 十万六千円 |
| 元利均等 | 約九万七千二百八十円 | 六千円 | 約十万三千二百八十円 |
元利均等の数値は毎回の合計額が一定となる計算式で求め、表示を一円単位へ四捨五入した概算です。金融機関の実際の端数処理や日数計算とは異なる場合があります。
二回目から内訳が変わる
元金均等では初回に十万円返したため、次の元本残高は百十万円です。この仮定の二回目利息は五千五百円で、合計十万五千五百円になります。元本返済は同じ十万円でも、利息が減るため支払合計が下がります。
元利均等は、この固定条件のモデルでは合計がおおむね同じまま、元本と利息の内訳が変わります。はじめは元本の減りが元金均等より遅くなるので、途中売却や借換えを考えるなら、その時点の残高も比べます。
初期負担と利息総額を一緒に見る
同じ元本・金利・期間で比較するこのモデルでは、元金均等は初期の支払負担が大きく、元本を早く減らします。元利均等は固定条件なら支払予定をそろえやすい一方、元本の減り方が異なります。
低い初回額だけで有利と決めたり、利息が少ない方式だけで選んだりしないようにします。購入直後に工事や募集がある空き家では、家賃がまだ入らない期間の支払いも重要です。
利用できる方式と変更条件を聞く
日本政策金融公庫も複数の返済方式を案内していますが、一部利用できない場合があるとしています。自分が相談する融資で選べるか、契約後に変更できるかは別に確認してください。
金利が変わる場合、据置がある場合、途中返済する場合には、単純な固定モデルと結果が変わります。予定表にある内訳を理解するための仮例として使い、契約条件の代わりにはしません。
返済後に残す資金で判断する
まず両方式の予定表を受け取り、初年度、修繕予定年、売却を検討する年の支払額と残高を抜き出します。家賃収入から運営費と返済を引き、修繕や空室に備える現金が残るかを確認しましょう。
名称を覚えるだけより、元本、利息、合計、残高の四つを追う方が、賃貸経営に合う返済計画を相談しやすくなります。
