中古戸建てに太陽光設備が付いていても、売電収入がそのまま買主へ移るとは限りません。設備の所有者、売買に含む範囲、認定や電力契約、残る費用を確認しましょう。屋根の上にあるから家と一緒、という思い込みを外すことが第一歩です。
まず誰の設備かを資料で確かめる
売主所有なのか、リースや第三者所有の契約があるのかを聞きます。屋根を貸している契約や保守契約等があれば、期間、費用、譲渡時の手続、終了時の扱いを確認します。売主の説明だけでなく、契約書や購入資料を見ましょう。
売買契約で設備がどう扱われるかも重要です。パネルだけでなく、パワーコンディショナー、配線、計測機器、蓄電池の有無を一覧にします。引き継ぐものと引き継がないものを曖昧にしないようにします。
確認資料を四つに分ける
| 区分 | 主な資料 |
|---|---|
| 所有・契約 | 購入、リース、屋根利用、保証等 |
| 制度・電力 | 認定情報、売電・接続等の契約 |
| 設備・点検 | 型番、設置年、施工図、修理履歴 |
| 収支・将来 | 発電・入金実績、維持費、撤去見積り |
認定上の事業者、電力会社との契約者、保証の名義が一致しているかも確認します。必要な変更手続は、設備の状況と変更内容で異なります。
売電条件を過去の数字で固定しない
過去の入金明細は参考になりますが、残る買取期間、契約単価、名義変更、設備変更等の影響を確認します。資源エネルギー庁は変更内容ごとの手続を案内しています。認定の手続と、電力会社との契約変更が同じ一回の連絡で済むと決めつけないようにします。
将来の発電量や収入も保証ではありません。季節や設備状態、自家消費の扱いを確認し、売主の年間入金額をそのまま永続する利益として購入計算へ足さないことが大切です。
入居者との電気の使い方を整理する
賃貸にする場合は、誰が発電した電気を使い、誰が売電収入を受け、電気契約をどうするかを決めます。借主の電気代が必ずいくら安くなると、未確認の説明をしないようにします。
設備故障の連絡先、停電時に使える機能の有無、操作方法も機種の説明書で確認します。入居者へ屋根の点検や電気設備の操作を安易に頼まず、専門業者へつなぐ体制を用意します。
屋根の修繕と撤去を別に見積もる
屋根の補修にパネルの脱着が必要か、取付部分の防水状態はどうかを、屋根と発電設備の専門家に確認します。パネルがあるため見えない箇所を、異常なしと扱わないようにします。
将来の撤去では、取り外し、運搬、適正処理、屋根の復旧等が関係します。環境省はリユース、リサイクル、処分時の留意点を公開しています。費用を一律の相場で決めず、設備量と作業条件を示して相談します。
手続が終わるまでの担当を決める
売買前に、売主が用意する資料、買主が行う申請、施工業者等へ確認する項目を一覧にします。引渡し後に前所有者と連絡が取れず資料が足りなくなる事態を避けるため、期限と担当を決めます。
まず所有の証明、売電契約、点検記録の三つを売主へ求めてください。収入の魅力を計算する前に、引き継ぐ権利と費用を明確にすると、設備付き物件を具体的に評価できます。
