畳、襖、障子を整えるとき、広告の一枚単価だけを見比べていませんか。同じ枚数でも、材料、寸法、下地や枠の状態、片面か両面かによって、依頼する作業は変わります。

費用を比べる前に、どの場所に何枚あり、どの工法で整えるかを一覧にしましょう。単価の安さより、必要な作業が同じ範囲に入っているかを確かめることが大切です。

畳は裏返し・表替え・新畳を区別する

全日本畳事業協同組合は、畳工事の種類と注意点を案内しています。裏返しは畳表を外して裏面を使う方法で、畳全体をひっくり返すことではありません。表替えは畳床を利用し、表などを取り替える方法です。新畳は畳床を含めて新しくします。

ただし、どの方法を選べるかは現物次第です。畳床が傷んでいる場合など、表面だけの工事では対応できないことがあります。「一番安い工法で」と注文する前に、現在の状態と選べる方法を説明してもらってください。

対象数える内容見積もりで確認すること
畳枚数・形状・部屋工法、材料、畳床、処分
襖建具枚数と施工面数片面・両面、下地、引手
障子枚数・寸法・形状紙等の材料、組子や枠の補修
共通搬出入の条件運搬、調整、追加費用

襖と障子は表面以外も確認する

張り替える前に、建具が動くか、枠が傷んでいないかを確認します。表面を整えても、開閉しにくさが残るなら、入居者の使い勝手は十分に改善しません。調整で対応するのか、枠や建具の交換まで必要なのかを分けて聞きます。

襖は両側から使うものもあります。「襖二枚」と伝えるだけでは、施工面数に認識の違いが出ることがあります。部屋側と隣室側のどちらを整えるか、写真と一覧に記しましょう。押入れの小さな建具なども数え漏らさないようにします。

材料の違いは管理まで含めて考える

色や柄に加え、手入れの方法や傷んだときの補修のしやすさを聞いてください。耐久性をうたう材料でも、すべての使い方で傷まないわけではありません。材料の説明を、実際に想定する入居者の暮らしへ置き換えて考えます。

見本が小さい場合は、完成後の明るさや隣の壁との組み合わせも確認します。部屋全体の写真と見本を合わせて見ると、部分ごとの色選びによる不ぞろいを減らしやすくなります。

金額と日程を同じ条件で比較する

仮に畳六枚の工事を比較する場合でも、片方が表替え、もう片方が新畳なら単価の差だけで優劣は決められません。工法をそろえた案、工法が異なる理由、合計金額の三つを確認します。数字を記入するときは税込・税別もそろえましょう。

  • 現物確認後に金額が変わる条件は何か
  • 引き取りと納品はいつで、立会いが必要か
  • 運搬・処分・建具の調整は含まれるか
  • 追加補修が必要なら着手前に連絡されるか
  • 完成時に開閉や仕上がりを確認できるか

ほかの工事が続く場合は、汚れや傷を防ぐための施工順も担当者と相談します。最初に部屋別の枚数と写真をそろえ、現物確認を依頼しましょう。同じ対象と範囲で見積もりが並べば、納得できる選択に近づきます。