空き家の和室を見て、「全部フローリングにした方が貸しやすいだろうか」と迷うことがあります。ただ、洋室にするだけで入居が決まるわけではありません。立地や家賃、間取り、部屋の使い方も一緒に考える必要があります。
まず、その部屋にどんな役割を持たせるかを決めましょう。寝室、居間の続き、子どもが遊ぶ部屋など、使い方が変われば、床や収納への要求も変わります。
部屋単独ではなく家全体を見る
ほかに洋室がある家と、すべての居室が和室の家では、選択の意味が違います。畳の部屋を一つ残して使い分ける案もあれば、家具を置く前提で洋室へ変える案もあります。一般論だけで決めず、募集エリアの似た物件と比較してください。
| 確認点 | 和室を残す場合 | 洋室に変える場合 |
|---|---|---|
| 床の状態 | 畳床も使えるか確認 | 下地や床高さを確認 |
| 部屋の用途 | 畳で過ごす使い方に合うか | 家具を置く配置に合うか |
| 収納 | 押入れの使い方を整理 | 収納も変える必要があるか |
| 隣室との関係 | 続き間の使いやすさ | 段差・建具との取り合い |
畳を外した後の状態を想定する
洋室化の見積もりは、表面の床材だけでは判断できません。既存床の状態、下地の調整、敷居との高さ、扉の開閉への影響などを工事業者へ確認します。床の傷みが疑われる場合は、床材を選ぶ前に原因と補修範囲を調べてもらいます。
仕上がりの床高さを図面や現場で説明してもらうと、隣の廊下との段差も確認しやすくなります。床材の性能や掃除のしやすさだけでなく、部屋の使い方と建物の条件を合わせて選びましょう。古い材料を撤去する工事では、必要な事前調査を業者へ確認します。
和室を残すなら整える範囲を決める
畳だけきれいになっても、襖や障子、壁の汚れが強く残ると、部屋全体の印象がそろわない場合があります。一方で、すべてを新品にする必要があるとは限りません。使えるものと補修するものを現場で分けます。
畳には新畳、表替え、裏返しという違いがあります。現在の畳の状態によって選べる方法が変わるため、安い工法を先に指定するより、現物確認を依頼した方が判断しやすくなります。襖や障子も、表面だけでなく枠や動きを確認してください。
仲介会社へは二つの案で聞く
「和室は人気がありませんか」という聞き方では、答えが広すぎます。「この家賃帯で、この間取りの一部屋を整えた和室に残す案と、洋室にする案では、どんな借り手が検討しやすいですか」と質問してみましょう。
回答を聞くときは、実際の問い合わせ傾向なのか、担当者の印象なのかも区別します。複数の意見が違っても不自然ではありません。募集事例や想定する家具配置と照らし合わせ、予算をかける理由を具体化します。
たとえば、仮に一部屋を寝室として整えるなら、ベッドを置いた図と布団を使う図を描いてみます。通路や収納の開閉が確保できるか見れば、素材の好み以外の判断材料が生まれます。
最初の一歩は、各部屋の使い方を間取り図へ書き込むことです。そのうえで、和室を整える案と洋室へ変える案の費用・工期・仕上がりを比べましょう。
