決済が終わり、鍵を受け取ると、ようやく自分の物件になったと実感します。ただ、当日は書類や支払いが多く、受け取る資料や現地の状態を確認し忘れやすい場面でもあります。

引渡し当日は、契約で決めた状態と、受け取る物・書類を一覧で照合します。現地確認をいつ行うかも事前に調整し、鍵の受領だけで終わらせないようにしましょう。

当日までに、確認表を作っておく

契約書、物件状況の説明、設備一覧、残置物の合意、精算書等を読み、今回の取引で確認することを抜き出します。一般的なチェック表より、実際の約束が基準です。

国土交通省は取引の一般的な流れを案内していますが、具体的な手順は相手や仲介会社へ確認するよう示しています。決済場所、支払方法、書類の準備、現地確認の時間を、関係者とそろえておきましょう。

引渡し確認の6項目

項目確認すること
書類契約で受領予定の資料と原本・写し
鍵玄関、勝手口、物置等の本数と対応先
残置物撤去する物と引き受ける物
設備残す設備、説明書、確認状況
精算対象期間、金額、支払済み分
管理開始施錠、連絡先、設備契約等の切替

登記関係の手続きは司法書士等の案内に従い、必要書類がそろっているかを確認します。自分の一覧だけで手続きの完了を判断しないでください。

現地の状態は、引渡条件と照合する

撤去予定の家具が残っていないか、残す約束の設備がなくなっていないかを確認します。購入前の写真や一覧と比べると分かりやすくなります。

工事をしてから引き渡す契約なら、その対象と完了状況を確認します。購入時の引渡し確認と、後で自分が発注するリフォームの完成検査は別の作業です。今回は売買で何を受け取る約束かに集中しましょう。

違いが見つかったら、場で記録して相談する

予定と違う物が残る、設備が確認できないなどの場合は、写真と内容を残し、仲介会社へ伝えます。どのように対応するか、担当、期限、費用を相談し、合意した内容を書面等に残します。

小さなことだからと曖昧にしたり、その場で独断の費用控除をしたりせず、契約との関係を確認します。判断が難しい場合は、関係する専門家へ説明を求めてください。

設備の「引継ぎ」と「使用可能」を分ける

設備本体を受け取ったことと、正常動作を確認したことは同じではありません。未確認の設備はそのまま記録し、誰がいつ確認するかを決めます。

水道や電気等の手続きも、売主の契約が自動で引き継がれると思い込まず、事業者へ必要な手続きを確認します。使用しない期間があるなら、管理や工事に必要な契約を検討します。

最後に、購入後の管理を始める

鍵と資料の保管場所を決め、現地を閉める人を確認します。窓や出入口の施錠、郵便物、工事予定がある場合の入場方法も整理します。東京都の空き家取得後の案内にも、施錠や設備・外部の確認項目が挙げられています。

遠方の物件なら、その日から次の訪問まで誰が見回るかも決めておきます。引渡し直後の写真を残せば、今後変化があったときの比較資料になります。

  • 受け取る予定の書類・鍵がそろったか。
  • 現地と引渡条件に違いがないか。
  • 未確認事項の担当と期限が決まったか。
  • 購入後の施錠と管理を始められるか。

当日を慌ただしくしないために、確認表は数日前までに共有しましょう。引渡しを丁寧に終えることが、その後の工事と賃貸準備の出発点になります。