鍵を渡したのに電気が使えない。退去後も前の入居者へ料金が請求される。こうした行き違いを減らすには、電気・ガス・水道ごとに、誰の契約をいつ終了し、誰がいつ開始するかを確認します。「名義変更をお願いします」の一言だけで済ませないことが大切です。
入退去では、引越日、契約開始日、鍵の受渡日がずれることがあります。さらに、空室中に清掃や内見をする大家の利用期間もあります。三者の予定を分けると、手配漏れが見つけやすくなります。
前入居者・大家・新入居者の期間を並べる
まず退去の連絡を受けたら、入居者へ各事業者の停止手続を案内します。大家が契約者本人の承諾なく、本人になりすまして手続を進めることは避けます。受付方法や代理手続の可否は事業者へ確認してください。
| 期間 | 確認する担当 | 確認事項 |
|---|---|---|
| 退去まで | 前入居者 | 停止日、最終料金、立会いの要否 |
| 空室中 | 大家・管理会社 | 清掃・内見に必要な契約と開始日 |
| 入居開始 | 新入居者 | 使用開始申込、開栓予約、契約内容 |
大家の契約を続けたまま入居が始まると、料金精算が曖昧になります。反対に、空室用の契約を早く終えすぎると、最終清掃や設備確認に支障が出ます。
ガスは開栓の予約まで確認する
ガスの使用開始には、機器の確認などのため立会いが必要になるのが一般的です。東京ガスも開栓時の立会いを案内しています。予約方法や対応日時、代理人の可否は利用する事業者へ確認します。
入居案内には、物件のガス種別と連絡先、入居者自身で予約する事項を記載します。「大家が開けておけばよい」と考えず、事業者の手順に従いましょう。電気や水道も、現地で使える状態に見えるから申込み不要とは判断しません。
引渡日の状態を記録する
退去立会いと入居前確認では、確認可能な範囲でメーター番号、日時、指示値を記録しておくと、問い合わせ時の照合に役立ちます。これは事業者の検針や請求を大家が独自に置き換えるものではありません。
仮に退去が月末、新入居が翌月15日なら、その間の清掃や内見に必要な利用を誰が契約するか決めます。料金は契約ごとの請求条件で確認し、日数だけで勝手に割り振らないようにします。共用設備や井戸、集中検針など特殊な仕組みがあれば別に整理してください。
停止してはいけない設備も確認する
防犯設備、凍結対策、換気など、空室中も電源等が必要な設備がないか確認します。退去時に一律で全て止める指示を出す前に、設備の取扱説明書と管理方法を確かめましょう。
まず次の入退去について、電気・ガス・水道の三行と、停止日・空室利用・開始日の三列を作ってください。各欄に担当者と申込状況を記入すれば、鍵の受渡し前に足りない手続を確認できます。
