空き家の敷地の上に送電線がある、登記に地役権が載っている。こうした物件では、広い土地でも自由に使えるとは限りません。建物の増改築、駐車場の屋根、植栽など、予定する使い方に関係する条件を先に確認しましょう。

一方、条件があるという理由だけで全ての利用ができないわけでもありません。どの範囲に、どの内容の権利や契約があるのかを資料で確かめることが必要です。

登記と契約書と現地を結び付ける

地役権など所有権以外の権利は登記の乙区に記録されます。記載された目的や範囲だけで分からない場合は、関連図面や契約書の有無を仲介会社・売主に確認します。現地で線や鉄塔が見えることと、契約上の対象範囲は同じとは限りません。

確認する資料見たい内容
登記事項証明書権利の種類、相手方、目的、範囲
契約書・図面利用制限、立入り、変更相談の条件
設備の情報管理者、設備名、問い合わせ先
利用計画図建物、外構、植栽、工事範囲との関係

高さだけでなく工事の方法も確認する

送電線の管理者であるJR東日本の案内では、電圧や設備、契約状況によって利用制限が異なり、建造物、工作物、植栽などが関係するとされています。建物が現在建っているから、新たな屋根や設備も同じように設置できると考えないことです。

完成する物の高さだけでなく、工事中の重機や足場、資材搬入も確認対象になる場合があります。所有者が線までの距離を目測して判断せず、設備管理者と設計・施工担当へ計画を示してください。危険な場所へ近づいて測る必要はありません。

引継ぐ契約と管理の負担を聞く

売主が受け取っていた使用料等があれば、支払い条件と所有者変更後の扱いを確認します。以前の金額がそのまま続くと見込まず、名義変更や連絡の手続きを窓口へ聞きましょう。

説明用の仮定として、庭の一部に点検時の立入りが予定される契約があるなら、フェンスや物置で通れなくする計画を先に相談します。入居者へ貸すときも、説明が必要な利用条件を整理し、所有者だけが知っている状態にしないようにします。

条件を満たした案で収支を考える

カーポートを付ける計画が成り立たないなら、その設備付きの家賃を前提に購入予算を決めることはできません。使える範囲が確認できた案で、工事費や募集条件を組み直します。法的な権利の解釈に疑問がある場合は司法書士や弁護士へ相談してください。

まず売主へ、登記以外に土地利用に関する契約や設備管理者からの通知がないか尋ねましょう。制限の名前だけでなく、具体的に何ができるかを確認する材料がそろいます。