空き家の改修中は、職人、設備業者、搬入担当など、多くの人が出入りします。鍵を一つ渡しただけでは、誰が管理し、最後に誰が閉めるのかが曖昧になりがちです。日常の管理とは別に、工事期間の入退場と施錠のルールを決めましょう。

高価な資材が届く時期と、窓や扉を取り外す時期が重なることもあります。鍵だけに頼らず、現場の状態と保管方法を合わせて確認することが大切です。

鍵を渡す相手と現場責任者を明確にする

所有者が各職人へ個別に鍵を渡すと、返却先や本数が分からなくなりやすくなります。原則となる窓口を施工会社の責任者にまとめ、必要な貸出や複製の扱いを事前に合意します。キーボックス等を使う場合も、設置場所や認証情報を広く共有しない運用を相談してください。

管理する項目決める内容
受渡し鍵の種類、本数、受領者、日付
入退場作業者の把握方法、最終退出者
施錠確認玄関、窓、仮設開口部の確認担当
資材搬入日、保管場所、在庫確認
異常時紛失、破損、不審な侵入跡の連絡先

工事で閉まらない場所の対応を聞く

玄関の鍵が閉まっていても、窓の交換や外壁工事で一部が開いたままなら、通常の施錠だけでは足りません。作業終了後にどう仮閉鎖するか、休日や天候悪化時に誰が確認するかを業者に説明してもらいます。

足場がある期間は、普段とは出入りの条件も変わります。所有者が独自に危険な防犯設備を設けたり、作業を妨げる閉鎖をしたりせず、施工上の安全と合わせて対応を相談しましょう。カメラ等を設置する場合は、必要な範囲を撮影し、近隣の私生活を不用意に記録しない配慮も必要です。

資材をため込まず、複数の対策を組み合わせる

警視庁は、工事現場等での金属盗難について、見回り、整理整頓、施錠、カメラや照明など複数の対策を案内しています。設備や資材は施工日に合わせた搬入ができるか検討し、長期間無人の現場に置く場合は保管方法を決めます。

説明用の仮定として、設備が予定より早く届くなら、「空いている部屋に置けばよい」で終わらせず、誰が受け取り、数量と状態を確認し、どこで保管するかを調整します。所有者の支給品と業者の資材で、盗難や破損時の契約・保険の扱いが違う可能性も確認してください。

終了時は鍵と権限をまとめて回収する

工事が終わったら、貸出した本数の返却、複製の有無、キーボックスの撤去や設定変更等を確認します。工事用の鍵から入居用への切替えを予定しているなら、追加工事や清掃の日程と合わせて実施します。

紛失や侵入の疑いがあれば、現場責任者と所有者へ速やかに連絡し、危険な現場へ単独で入らず、必要に応じて警察へ相談します。まず着工前に「毎日の最後の施錠確認は誰が行うか」を決めるところから始めてください。