古い空き家の契約書に「契約不適合責任を負わない」と書かれていたら、購入後の不具合はすべて買主負担なのでしょうか。反対に、責任に関する条項があるなら安心と考えてよいのでしょうか。
大切なのは、合意する物件の状態と、売主・買主が負う条件を具体的に確認することです。短い言葉だけで結論を出さず、契約全体を見て説明を受けましょう。
まず「どんな状態で買うか」を明確にする
雨漏り、設備、構造、面積等について、確認された状態と不明な点を整理します。広告や内覧時の期待だけでなく、契約書、物件状況報告書、設備表等で何が示されているかを読みます。
| 確認すること | 聞いておきたい質問 |
|---|---|
| 物件の状態 | どの不具合を説明済みとして扱うか |
| 責任の範囲 | 対象と対象外の条件は何か |
| 期間 | 何を起点に何の期限を数えるか |
| 通知 | 誰へどの方法で知らせるか |
| 売主の属性 | 適用される法令等で特約に制限があるか |
「現状有姿」といった表現だけで、責任の範囲がすべて決まると考えず、具体的な条項を確認します。
免責や期間の特約は説明を受ける
東京都の取引手引きでは、契約不適合責任の特約はリスク分担に関わり、特約が無効となる場合や、売主が知りながら告げなかった場合等にも注意が必要とされています。
売主が個人か宅建業者か、取引の条件等によって判断が異なります。免責という一語を見て、あらゆる請求ができないとも、例外があるから大丈夫とも決めつけません。重要な疑問は弁護士等へ契約案を見せて相談してください。
期間の数字だけを覚えない
「引渡しから何か月」「知った時から何年」など、起点と行うべき手続きが違う場合があります。通知期限、権利行使、時効等を混同しないよう、今回の条項ではいつまでに何をする必要があるかを説明してもらいます。
契約後に調べればよいとせず、購入前に確認します。自分の工事予定が引渡し後かなり先なら、確認できる時期と契約上の期限の関係も整理してください。
調査と予備資金の代わりにはしない
責任に関する条項があっても、すべての不具合が直ちに無償修理されるとは限りません。原因や契約内容の確認、相手との協議等が必要になる場合があります。購入前の調査や、入居準備の予算を省く理由にはしないようにします。
仮に設備の動作が未確認なら、誰がいつ調べるのか、故障していた場合にどう扱うかを先に相談します。低価格だから不明な費用も小さいとは限りません。自分が負担する可能性のある範囲を収支へ反映します。
不具合が分かったときの記録方法を用意する
発見日、場所、症状、写真、使用状況を記録し、契約の窓口へ速やかに連絡する準備をしておきます。緊急の安全確保は必要ですが、原因が分からないまま大きく撤去・変更する前に、調査や記録について専門家へ相談します。
まず契約案と物件状況の資料を並べ、「説明された不具合」「未確認」「引渡しまでの対応」を分けてください。責任条項だけを読むより、何を引き受ける購入なのかを具体的に理解できます。
