契約書のリンクが届いたら、内容を確認してすぐ署名ボタンへ。便利ですが、その前に誰が契約し、どの書類が最終版で、完了後に何を受け取れるかを確認しましょう。電子であることは、説明や内容確認を省いてよいという意味ではありません。
遠方の空き家でも手続を進めやすい電子契約は、大家にとって便利です。一方、画面を閉じた後に契約書を開けない、修正前の資料へ署名してしまう、といった行き違いを防ぐ準備が必要です。
電子契約・IT重説・電子書面を分ける
オンラインで重要事項説明を受けること、書面を電子データで受け取ること、契約を電子的に締結することは、関連しますが同じ作業ではありません。仲介会社へ、今回どの手続をどの方法で行うか確認します。
国土交通省は、重要事項説明書等の電子提供について、相手方への意向確認や承諾、受領・表示・保存の確認を案内しています。自分で契約する場合も含め、契約の種類に応じた必要手続を確認してください。電子署名を付ければ全ての要件を満たすとは考えません。
署名前に最終版と添付資料をそろえる
| 確認するもの | 確認内容 |
|---|---|
| 契約当事者 | 本人、代理権、会社の場合の署名権限 |
| 契約本文 | 物件、家賃、期間、特約、更新条件 |
| 添付資料 | 設備一覧、図面、説明書面、保証関係 |
| 版と日付 | 合意した修正が反映されているか |
「別途メールで合意したから大丈夫」と考えず、最終の契約データと矛盾がないか照合します。保証人の契約など、別の当事者が署名すべき書類を大家や入居者が代わりに操作しないようにしましょう。
リンクの送信元と閲覧環境を確認する
仲介会社から事前に、使用するサービス名と案内の送信元を聞いておきます。突然届いた別サービスのリンクや、認証情報の入力を求める連絡は、既知の窓口で確認します。
スマートフォンだけでは細かな特約を見落としやすい場合があります。文字や表が正しく表示され、全ページを確認できる端末で読みましょう。読めない、添付が開けない場合は、署名を進める前に相談します。必要な承諾も、意味を確認したうえで行います。
完了後にデータを受け取り、開いてみる
双方の手続が完了した契約書と、サービスで提供される締結証明や履歴等を受け取ります。招待メールや署名途中の画面だけを保存して、契約書本体を受領したつもりにならないことです。
ダウンロード期限やサービス終了時の閲覧方法も確認します。原本に当たる電子データを保持し、バックアップを用意します。印刷した紙だけでは電子署名等の情報を確認できない場合があるため、紙の控えと電子データの役割を分けてください。
まず仲介会社へ「署名対象の全書類」「完了後に受け取るファイル」「保存方法」の三点を確認しましょう。手続の速さと、後から契約内容を確かめられる状態を両立できます。
