入居者から連帯保証人が亡くなったと連絡があったら、まず保証契約の内容と締結時期を確認します。相続人が今後の家賃まで自動的に保証する、あるいは過去の保証債務も全て消える、と一律に考えないことが大切です。
入居者にとっても、ご家族の事情と住まいの手続が重なる場面です。連絡を受けた日に新しい保証人を決めさせるのではなく、必要な確認と今後の相談を分けて進めましょう。
保証の書類と契約日を確認する
賃貸借契約書だけでなく、保証契約書、更新・変更の記録、保証の極度額を確認します。個人の保証か保証会社の保証か、保証する債務の範囲は何かも整理します。
| 確認する項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| 契約日・更新履歴 | 適用されるルールを相談するため |
| 保証の範囲・極度額 | どの債務をいくらまで保証するか確認 |
| 既に発生した債務 | 対象月、金額、支払状況を整理 |
| 変更時の条項 | 入居者と協議する内容を確認 |
死亡の連絡内容と日付は記録しますが、必要のない家族情報を広く集めたり、親族へ一斉に請求したりすることは避けます。
既存の債務と今後の保証を分ける
改正民法の個人根保証のルールでは、保証人が死亡すると主たる債務の元本が確定し、その後に発生する主債務は保証の対象外となります。ただし、契約時期や更新の経緯、適用関係の確認が必要です。
元本が確定することは、既に対象となっている保証債務が当然に全て消えるという意味ではありません。その債務の相続や請求先は、相続の状況も含めて専門家へ確認します。相続人だから将来分もそのまま保証するよう求めることとは区別してください。
新しい保証方法は、入居者と協議する
契約上、連帯保証人を求めている場合は、新しい保証人や保証会社の利用など、今後の方法を相談します。国土交通省の標準契約書の解説も、借主と協議し、新しい保証契約を締結する対応を示しています。
新たな個人根保証契約では、極度額など必要な事項を確認し、保証人本人の合意を得ます。入居者の署名だけで別の人を保証人にしたり、従前の保証人の欄を書き換えたりする方法では済ませません。本人確認、契約書面、説明の記録を整えましょう。
連絡不能や変更希望も同じように整理する
保証人が転居して連絡がつかない、本人から変更の相談があった、といった場合も、死亡と同じ効果が当然に生じるわけではありません。変更理由と契約内容を確認し、既存保証を終える扱いと新しい保証の開始を別々に整理します。
新しい保証が決まるまでの間も、通常の家賃入金確認と入居者への連絡は続けます。保証人の事情だけで、即時に退去できると決めつけないようにしてください。
まず保証関係の書類を一か所に集め、既存債務と将来の保証の二欄を作りましょう。分からない点を専門家へ確認したうえで、入居者と現実的な変更手順を相談します。
