入居者から「エアコンの臭いが気になる」と相談されたら、すぐに清掃代を誰が払うか決める前に、症状と設備の位置付けを確認しましょう。日常の手入れ、専門的な内部洗浄、故障の修理は、それぞれ分けて考える必要があります。

清掃すれば全て直るとは限りません。水漏れや異音などを伴うなら、修理の確認が先になる場合もあります。大家と入居者が別々に業者を呼ぶ前に、窓口をそろえましょう。

設備一覧と症状を確認する

大家が設備として貸しているエアコンか、入居者所有か、残置設備としてどのような取り決めがあるかを確認します。設置年、型番、前回の清掃日も分かれば記録します。

確認すること聞き方の例
症状臭い、冷えにくさ、水漏れなど何があるか
発生時期使い始めからか、最近変わったか
手入れ説明書に沿った清掃をいつ行ったか
設備情報型番、設置年、以前の修理記録

入居者に分解や危険な確認を求める必要はありません。写真をお願いする場合も、安全に撮影できる範囲にとどめます。

日常清掃と内部洗浄を同じ扱いにしない

取扱説明書で案内されるフィルター等の手入れと、洗浄液を使う内部洗浄は別です。NITEは、誤った内部洗浄によって電気部品へ洗浄液が付着するなどして、発煙・発火するおそれを注意喚起しています。内部洗浄は販売店やメーカーに相談し、専門知識のある業者へ依頼します。

「市販スプレーで洗えば安い」と自己流の方法を勧めないことです。お掃除機能付きでも、何を自動で清掃するのかは機種によって異なります。名称だけで手入れ不要と判断せず、説明書を確認しましょう。

費用負担は契約と原因を確認して相談する

入居中だから全て入居者負担、設備だから全て大家負担、と一律には決めません。契約上の清掃・修繕の取り決め、症状の原因、使用状況、入居前の状態などを整理して相談します。

業者には、清掃だけで対応できる見込みか、修理や交換の調査が必要かを確認します。費用負担が未確定な場合は、そのまま作業を発注せず、依頼者と支払の扱いを決めてから進めます。緊急性があるときは、安全確保と負担協議を分けて管理会社へ相談してください。

見積りと作業前後の状態を残す

見積書では、対象台数、機種、分解範囲、追加料金、作業後の不具合への対応を確認します。特殊な機能を持つ機種や古い機種について対応条件があるかも聞いておきましょう。作業日の調整では、在宅・不在の別と室内への立入り方法を確認します。

完了後は、清掃内容と運転確認の結果、残っている症状を記録します。次回も同じ相談があったとき、前回の処置を見て修理へ進めるか判断しやすくなります。

まず設備台帳に型番と前回清掃日を入れてください。入居者からの相談を「症状」「契約確認」「業者への質問」の三つに分けると、清掃と修理の手配が混乱しにくくなります。