管理料が家賃の何%かだけでは、年間に払う総額は分かりません。税込か税別か、最低料金があるか、空室中や更新時に別費用が発生するかを確認しましょう。同じ家賃と業務範囲で比較すると、数字の違いを判断しやすくなります。
率の対象となる金額を聞く
家賃だけに率を掛けるのか、共益費や駐車場代も含むのか。未収がある月でも契約家賃で計算するのか、実際の入金額なのか。これらが違えば、同じ5%でも金額は変わります。
見積書の税区分も確認します。非課税となる居住用家賃と、管理会社へ払う管理サービスの料金を同じ扱いにしないようにします。実際に支払う税込額で一度そろえ、会計上の処理は自分の状況に応じて確認します。
最低料金のある例を計算する
以下は比較方法の仮定です。月額家賃5万円、A案は管理料5%・税別、最低料金なし。B案は4%・税別ですが月額最低料金3,000円・税別とします。消費税率10%、その他の条件は同じと仮定します。
| 案 | 月額計算 | 12か月の支払額 |
|---|---|---|
| A | 50,000×5%×1.1=2,750円 | 33,000円 |
| B | 最低3,000×1.1=3,300円 | 39,600円 |
この例では率の低いB案が年6,600円高くなります。ただし業務内容や別料金が同じとは限らないため、これだけで優劣を決めません。空室や家賃変更がある場合も、実際の規定で再計算します。
毎月以外の費用を並べる
- 契約更新、再契約、名義変更等の手続。
- 修繕手配や現地確認、立会い。
- 退去立会い、精算、再募集の作業。
- 時間外対応、鍵、書類発行、送金等。
これらが必ず別料金という意味ではありません。各社の管理料に含む範囲を確認する一覧です。発生条件、税区分、単価、大家の事前承認が必要かをそろえて聞きます。
空室と修繕がある一年でも試す
満室で何も起きない一年だけでなく、退去一回、空室数か月、修繕手配一回など、自分の物件であり得る条件を置きます。想定回数は仮定として明示し、その場面の総額を比較します。
毎月の管理料が低くても、必要な仕事を別々に頼むと総額が増える場合があります。反対に、ほとんど使わない業務を含む高いプランが必ず合うとも限りません。自分が行う仕事と依頼する仕事を先に決めましょう。
費用を払うタイミングも確認する
家賃から控除されるのか、請求書で払うのか、工事代等を立て替えるのかで資金繰りが変わります。管理報告にどの名目で表示されるかを聞き、送金額の差を追えるようにします。
修繕工事に関連する手数料等があるなら、工事見積りとの関係も確認します。追加作業を依頼していないのに費用が増える行き違いを避けるため、承認が必要な金額と連絡方法を契約で整理します。
総額と対応内容を一緒に選ぶ
年額の差が分かったら、受付時間、報告内容、現地対応、担当体制と並べます。安いことだけで決めるのでも、高いから十分な対応があると考えるのでもなく、契約で確認できる仕事を見ます。
まず二社の見積りを、月額税込、年額、空室中、別料金の四欄へ書き直してください。埋まらない欄を質問すれば、率だけの比較から、実際の管理費用の比較へ進めます。
