壁紙を張り替えると部屋の印象が変わります。そのため、色柄を選ぶことに集中しがちですが、古い家では下地の状態も完成後の見え方に関わります。
賃貸用の壁紙は、下地に合うこと、暮らしの中で手入れしやすいこと、後から補修を相談できることを軸に選びましょう。派手な工夫をしなくても、部屋全体が整う案は作れます。
しみや浮きの原因を先に確認する
壁に水跡、カビ、はがれ等があるなら、張り替え前に原因と下地の状態を調べます。壁紙は仕上げ材であり、漏水や湿気等の原因を直すものではありません。
サンゲツの施工上の注意でも、壁紙だけで下地の凹凸を防げないことや、下地側の影響による変色等が説明されています。厚みのある製品を選ぶ場合も、必要な下地処理を省けるとは考えないでください。
部屋別に必要な機能を決める
| 場所 | 考えたい条件 |
|---|---|
| 居間・寝室 | 家具との合わせやすさ、光の見え方 |
| 洗面・トイレ | 清掃、汚れへの対応、施工条件 |
| 玄関・廊下 | 触れやすい高さの傷や汚れ |
| 天井 | 光による凹凸の見え方 |
| 収納内 | 下地や湿気の状態 |
防かび、消臭、表面強化等の表示があっても、あらゆる原因を解消する保証ではありません。どの条件で期待できる機能か、清掃方法に制限があるかを製品資料で確認します。
小さな見本だけで色を決めない
候補の見本を、窓際と奥、昼と照明を付けた状態で見ます。床や建具を残すなら、その色と並べてください。単独で気に入った白でも、部屋全体では色味の違いが目立つ場合があります。
アクセントを入れる場合は、一面を変える目的を決めます。部屋の形を見せたいのか、家具配置を想像しやすくしたいのか。個性的な柄を増やすことより、想定する借り手が家具を置きやすい印象かを考えましょう。
見積もりは張る面と下地処理を確認する
壁だけか天井も含むか、収納の中や建具まわりをどうするかを図面へ記します。同じ「一部屋」でも範囲が違えば金額は比較できません。既存壁紙の撤去、下地処理、材料、施工、処分等の範囲を確認します。
剥がしてから下地の傷みが分かる場合には、追加工事の連絡方法を決めておきます。最初から必要な補修を除いた安い見積もりと、補修を含む見積もりを同じ条件として比べないようにします。
品番と施工場所を記録する
完成後は、メーカー、品番、施工日、部屋と面を一覧にします。後日補修を頼むときに「白い壁紙」と説明するだけでは、同じものを探しにくくなります。
ただし、同じ品番が将来も販売されるとは限らず、経年変化で色差が出ることもあります。予備材の保管を考えるなら業者へ相談し、部分補修でどこまで合わせられるかは現物で確認します。完全に同じ仕上がりを当然としない方が、費用の見通しを立てやすくなります。
まず既存の床・建具の写真と、壁の気になる箇所を整理してください。そのうえで基本色を決め、必要な場所だけ機能や柄を変えると、予算の使いどころが明確になります。
