管理会社を変更するときは、新しい会社を決めるだけでなく、家賃、預かり金、修繕の連絡をいつ切り替えるかをそろえます。旧会社と新会社の間に、誰も担当しない仕事を残さないことが大切です。

報告が遅い、修理の相談が進まない。そんな不満から変更を考えることもあるでしょう。ただ、変更の連絡だけ先に進めると、入居者がどこへ電話すればよいか分からなくなる場合があります。引継ぎ項目を準備してから日程を調整しましょう。

現在の契約を読み、終了の条件を確認する

契約期間、解約の申し入れ方法、予告期間、費用、終了時の精算を確認します。全国共通で何日前なら変更できると決めつけず、自分の契約を基準にします。不明な条件は、書面の該当箇所を示して説明を求めてください。

募集だけの依頼か、管理の委託か、借上げの契約かも区別します。管理会社の変更と、サブリース契約の終了は同じ手続きではありません。契約の種類が分からない場合は、先に整理して専門家へ相談します。

次の会社には、不満と依頼したい仕事を分けて伝える

「きちんと管理してほしい」だけでは、必要な仕事が伝わりません。例えば、修繕連絡の受付、途中経過の報告、見積もり承認、毎月の入金照合などを具体的に並べます。

料金に含まれる範囲と別料金の作業、開始できる日を確認します。以前の会社がしていたことを、新しい会社も自動的に行うと考えないことです。国土交通省の標準書式も参考にしながら、実際の契約内容を確かめます。

引継ぎ一覧を五つに分ける

区分渡す・確認するもの
契約賃貸借契約、更新や変更の記録、保証関係
金銭家賃、未入金、敷金等の残高と精算
建物設備一覧、修繕履歴、保証、鍵
対応中修理、苦情、退去、募集など未完了の仕事
連絡担当者、緊急窓口、入居者への案内

資料があるかだけでなく、最新版か、どちらが受け取ったかを残します。鍵は本数と用途を照合し、所在不明のものを一覧から消して終わらせないようにしてください。

家賃は、対象月と送金日を別に照合する

入居者の支払日、管理会社が受領する日、オーナーへ送る日は一致しないことがあります。切替日だけを決めても、どちらの会社が何月分を扱うかは確定しません。

未入金の回収や、切替後に旧口座へ入ったお金の扱いも確認します。旧会社の最終報告と新会社の開始時点の一覧を照合し、敷金等を家賃収益と混ぜないようにします。

自動引落しや保証会社の手続きがある場合は、それぞれ変更が必要かを確認してください。管理委託先が変わるだけで、すべての契約が自動的に移るとは限りません。

入居者への案内は、一つの内容にそろえる

変更日、新しい窓口、修理連絡先、家賃の扱いを明確にします。振込先が変わる場合は、正式な通知をどの方法で届けるか、疑問があるときの確認先も関係者でそろえます。

旧会社と新会社で違う説明を出さないよう、案内文を事前に確認します。入居者が対応する手続きと、単に知っておけばよい変更を分けると、負担が伝わりやすくなります。

切替後に、一度照合する日を置く

  • 最初の入金と送金が予定どおりか。
  • 進行中だった修繕や相談が止まっていないか。
  • 必要な書類、鍵、連絡先が届いているか。
  • 旧契約の精算に未確認項目が残っていないか。

管理会社を替える目的は、担当名を変えることではありません。困っていた仕事が改善されることです。変更後の最初の報告で、依頼した内容が実行されているかを確認しましょう。