「安くて利回りのよい空き家があれば紹介してください」。気持ちは伝わりますが、これだけでは、不動産会社もどの物件を送ればよいか迷います。希望に合わない紹介が続くと、双方に時間がかかってしまいます。

購入条件は、必須条件と相談できる条件を分け、一枚にまとめると伝わりやすくなります。細かな自己紹介を増やすより、相手が物件を選べる情報をそろえましょう。

最初に、購入の目的を短く伝える

自分が住むのか、賃貸に出すのか、将来の利用も考えるのかで、確認することが変わります。「戸建てを購入し、必要な改修後に賃貸する計画です」と伝えれば、用途が明確になります。

経験や資金についても、事実の範囲で説明します。初めてなら初めてと伝えて構いません。融資が未確定なのに、現金ですぐ決済できるように見せる必要はありません。対応できる条件を正確に示すことが信頼につながります。

条件票に入れる6項目

項目書き方のポイント
目的賃貸用など、予定する使い方
地域市町村や移動可能な範囲
予算物件価格と取得・改修の総額を分ける
必須条件駐車、管理距離等の外せない条件
相談できる条件築年数、内装、残置物等
連絡方法メール、電話可能な時間、回答予定

予算は「最大いくら」だけでなく、諸費用や修繕を含むのかを明記します。物件価格の上限と総予算を取り違えると、紹介された物件の検討が進みにくくなります。

許容条件は、何でも大丈夫という意味にしない

例えば「残置物ありでも検討」と「処分費を問わず引き受ける」は違います。「状態と費用を確認したうえで検討」と添えれば、相談できる幅を伝えながら、判断の前提も示せます。

雨漏りや古い設備についても同じです。修繕を検討できることと、原因不明でも購入することは別です。対応の可否は調査や見積もりを踏まえて判断すると書き、誤解を減らしましょう。

条件が多いときは、優先順位を付ける

説明用の例として、「管理できる地域は必須、駐車2台を希望、内装は改修前提」と並べます。すべてを必須にすると候補が少なくなるため、何を優先するかを決めます。

一方、候補を増やすために、実際には買えない条件まで広げる必要はありません。紹介後に毎回断る理由が同じなら、その条件を票に追加すれば、次の紹介に役立ちます。

渡した後は、実例で条件を調整する

紹介を受けたら、検討結果を返します。「今回は見送ります」だけでなく、「管理可能範囲を超えるため」「修繕を含む総額が予算外のため」と簡潔に理由を伝えます。

条件を変更した場合は、日付を付けた最新版を送ります。古い希望が残ったままだと、相手は以前の条件で探し続けるかもしれません。状況が変わって購入を休む場合も、連絡しておくと親切です。

最初の連絡は、この順番で十分

「賃貸用の戸建て購入を検討しています。対象地域と予算を一枚にまとめました。古い内装や残置物がある物件も、状態と総費用を確認して検討できます。該当しそうな物件がありましたら、まず資料を拝見できますと幸いです」。必要以上に大きな約束をせず、次の行動を明確にします。

国土交通省の取引案内には、媒介業務や契約の流れが整理されています。相談を始める際は、依頼する範囲と費用が発生する条件も確認してください。条件票を渡すことだけで、紹介や購入が保証されるものではありません。

  • 予算の範囲が明確か。
  • 必須と希望を分けたか。
  • 紹介後に回答する方法が決まっているか。
  • 最新の日付が入っているか。

まず一枚作り、相談先に見てもらいましょう。条件票は完成品を一度渡して終えるものではなく、実際の紹介を通じて調整する道具です。